薬に頼らない!こころと脳の処方箋でママがわが子の世界一の味方になる - バックナンバー
子どものことを夫に説明するの、疲れていませんか?
配信時刻:2026-06-28 20:30:00
◯◯◯さん
わが子の診断に納得できない
発達凸凹キッズのママが
薬に頼らずわが子を伸ばす!親子の未来を創る発達診断
「ママカルテ」主宰
小児科医の森博子です!こんばんは。
今宵も
ママの「ワタシ時間」へようこそ。
昨日のメールでは
わが子の困りごとを
ママひとりで抱える毎日から
抜け出すには
夫婦で同じ対応をすることよりも、まずは
家族で同じ地図を持つこと
が大切です、というお話をしました。
今日は
子どものことを夫に説明するの、
もう疲れてしまったママへお話ししたいと思います。
本当は、
パパにもわかってほしい。この子は、
わざとやっているわけじゃない。怒られると、
反省するより先に固まってしまう。学校では頑張っているから、
家で崩れているのかもしれない。宿題をしないのは、
怠けではなく、
どこから始めたらいいか
わからないのかもしれない。そうやって、
ママは何度も何度も
パパに説明しようとしてきた。けれど、
「甘やかしすぎじゃない?」
「それくらい、ちゃんとさせないと」
「そんなに気にしなくていいんじゃない?」
と言われてしまう。
そのたびに、
ママは言葉を失います。説明したいのに、
うまく伝わらない。伝えようとすると、
責めているみたいになる。子どものことを話したいだけなのに、
夫婦げんかになる。だから、だんだん
説明すること自体を
あきらめてしまう。そして気づけば
子どもの困りごとを理解するのも、
対応するのも、
学校に伝えるのも、
パパに説明するのも、全部ママひとり。
家族はいるのに、
子育てはひとりぼっち。そんな状態になっていくのです。
私は小児科医として、
これまでたくさんの親子に
出会ってきました。発達障害の診断がある子。
診断はついていないけれど、
学校や家庭で困りごとが出ている子。登校しぶり。
不登校。
癇癪。
暴言。
宿題バトル。
学校では頑張っているのに、
家では崩れてしまう子。一見すると、
相談の中心はいつも「子どもの困りごと」
です。
だからママたちは、
最初はこう聞いてきます。この子にどう声をかけたら
いいですか?どうしたら落ち着きますか?
どうしたら学校に行けますか?
どうしたら宿題ができますか?
もちろん、
子どもの困りごとを見立てること、
対応策を知ることは、両方とも
とても大切なことです。この子は、
何に困っているのか。困りごとの原因は
感覚なのか。
不安なのか。
見通しの弱さなのか。
実行機能なのか。
言葉の理解なのか。
疲れやすさなのか。
そこを見ないまま、
ただ行動だけを変えようとしても、
うまくいきません。けれど、
たくさんのママたちと話す中で私はあることに
何度も出会ってきました。それは、
子どもの困りごと以上に、
ママが苦しくなっている場所があるということです。
それが、
家族の中で
わが子の見え方がそろっていないことでした。
たとえば、
あるママはこう話してくれました。子どもが学校から帰ってくると、
ぐったりしていて、宿題どころではない。
ママは、
「今日はもう疲れているから、
まず休ませたい」と思っていました。
けれどパパは、
「疲れていても、
やるべきことはやらないと」と言う。
その言葉を聞いた子どもは、
一気に不機嫌になる。ママはそのあと、
子どもをなだめる。パパには言い返せない。
そして夜、
ひとりで落ち込む。このママが悩んでいたのは、
最初は「宿題をしないこと」
でした。けれど話を聞いていくと、
本当に苦しかったのは、宿題そのものではありませんでした。
学校で頑張りきって
家で力尽きているわが子の姿を、パパにわかってもらえないこと。
そして、
そのズレを説明する役割をいつもママだけが
背負っていることでした。また別のママは、
子どもが朝になると
体が動かなくなり登校前に固まってしまうことに
悩んでいました。ママは、
「不安が強いのかもしれない」
「急かすと余計に止まる」
と感じていました。
けれどパパは、
「休み癖がついたら困る」
「ここで甘やかして許したら、
どんどん行けなくなる」と言う。
ママは、
その言葉に傷つきながらもパパが子どもの未来を
心配していることも
どこかでわかっていました。だからこそ、
苦しかったのです。パパを敵にしたいわけじゃない。
だけど、
パパの言葉で子どもが崩れる。パパにもわかってほしい。
でも、
どう伝えても責めているみたいになる。この状態になると、
ママは子どもの対応だけでなくパパへの説明、
学校への連絡、
家庭の空気の調整まで、全部ひとりで抱えることになります。
私は、
こういうご家庭に出会うたびに
思ってきました。これは、
ママの努力不足ではない。そして、
パパの愛情不足だけでもない。必要なのは、
誰が悪いかを決めることではなく、家族の中で起きている
“見え方の違い”を
整理することだ。そう思うようになりました。
この考え方は、
私自身の子育てともつながっています。私の長男には、
ADHDの診断があります。長男の小学校入学の時、
私は小児科医でありながら、母として、
本当にたくさん悩みました。この子は小学校でやっていけるのか。
先生に理解してもらえるのか。
お友達とうまくいくのか。
自信をなくさないでいられるのか。
そして同時に、
この子を支えるために、
私の仕事や人生はどうなるのか。そんな不安もありました。
当時の私は、
子どものために、
私がもっと頑張らなきゃ。私がこの子を理解しなきゃ。
私が学校に伝えなきゃ。
私が何とかしなきゃ。
そう思っていました。
けれど今なら、
はっきり言えます。発達凸凹の子育ては、
ママひとりの理解だけでは
限界があります。ママがどれだけ学んでも、
それが家庭の中で
共有されなければ、ママはずっと
“わが子の通訳者”に
なり続けます。子どもの困り方を、
パパに通訳する。学校で起きたことを、
家庭に通訳する。先生の言葉を、
子どもに通訳する。祖父母の言葉を、
飲み込んでやり過ごす。これでは、
ママが疲れ切ってしまいます。だから私は、
ママカルテで大事にしていることがあります。それは、
子どもの困りごとを
ママの頭の中だけに
閉じ込めないこと。子どもの特性、
困り方、
安心しやすい関わり、
苦しくなりやすい場面を、家族で見られる形に
整理することです。診断名だけでは、
家庭は動けません。「ADHDです」
「ASD傾向があります」
「HSC気質があります」
と言われても
では、
朝はどう声をかけるのか。宿題はどこまで求めるのか。
パパは何を担当するとよいのか。
ママはどこで抱えすぎているのか。
学校には何を伝えるのか。
そこまで見えなければ、
家庭の中では使えません。だから必要なのは、
診断名ではなく、
わが子の地図です。そして、
その地図は、ママだけが持っていても
足りないのです。パパには、
パパの見え方があります。ママは、
今この子が苦しんでいる姿を
見ている。パパは、
この先この子が困らないかという未来を
見ている。ママは、
安心を守りたい。パパは、
自立を守りたい。この2つは、
本来はぶつかるものではありません。けれど、
地図がないままだと、安心と自立が
正しさ争いになってしまう。だから私は、
夫婦で同じ対応をすることよりも、まず、
夫婦で同じ地図を持つこと
を大切にしたいのです。
ママカルテは、
子どもを決めつけるための
ものではありません。そして、
パパを説得するための
資料でもありません。ママひとりで抱えてきた
わが子の困りごとを家族で見られる形に変えていく
“理解の地図”です。家族はいるのに、
子育てはひとりぼっち。そんな毎日から
夫婦で同じ地図を持つ子育てへ。
私は、
この変化を
たくさんのご家庭に届けたいと思っています。明日は、
なぜこの話を
“今”お伝えしたいのか。夏休み前のこの時期に、
なぜ家族の地図が必要なのかを
お話ししますね。それでは、
今日も頑張ったあなたへ。おやすみなさい^^
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